森光子さんと言えば、私たち世代にとって、最もなじみの深い女優さんの一人でした。
みんなのお母さんといったイメージの強い、日本の母の謙虚さと芯の強さと、ユーモアをも兼ね備えた、人としても尊敬出来る、大変存在感のある方でした。
下記は、放浪記の舞台千秋楽、2017回終焉後の特別カーテンコールでの言葉を、当時の動画から私が起こしたものです。
今日でこの役を、この役からさよならするとは、思っておりません、まだ。
思えません。
今日はもう夢みたいな、本当に、あの、現実ではないようにまだ思えます。これは、毎回同じ芝居も、何度もご覧くださっているお客様皆様が、
こんな幸せな思いをさせていただいて、本当にうれしいと思います。
ご一緒に作ってくださった芝居だと思います。
日本が素敵な国であることは、みなさん御存じでしょうけれど、
これからもみんなでいい国を支えていけるような人になりたいと思っております。
私も、これからも、もちろん、引退なんか致しません。
ぜひ私たちもそして若い方も一緒になって、いい国に作っていきたいと思っております。
なんか偉そうに…言っておりますけれども、決して選挙に出るつもりはございません。
本当に、本日はありがとう存じました。(この一時間前に、国民栄誉賞が正式に授与されることが決まりました)
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森光子さん死去と同日同面。新聞の一面に、「衆院あす解散」との見出しが掲載されました。
私も皆さんも、この国を一緒になって支えている一人です。
私は私らしく、皆さんは皆さんらしく、この国に生まれた誇りを持って生きていきたい。
夢千代